直枝政広セレクション作品(ディスクユニオンプレゼンツ)6人のボブ・ディラン
アイム・ノット・ゼア
 上映日時:6/3(水) 20:45 , 6/5(金) 11:40
6月3日の上映前に直枝政広ライヴあり   上映とライヴは別料金・別枠にて行います

(C) 2007 VIP Medienfonds 4 GmbH & Co.KG/
All photos - Jonathan Wenk
2007年/136分/アメリカ
提供:日活
監督・脚本:トッド・へインズ
撮影:エドワード・ラックマン
音楽監修:ランドール・ポスター、ジム・ダンバー
出演:ヒース・レジャー、ケイト・ブランシェット ほか
『エデンより彼方に』『ベルベット・ゴールドマイン』のトッド・ヘインズ監督が映画化したボブ・ディランの半生。そこに登場するのは、  ディランのさまざまな時期を表す6人のディラン。というより、歌そのものが6人の姿となりスクリーンに登場したというべきか。まさ  にディランの歌の映像化である。
ジム・ジェイムス&キャレキシコによる「アカプルコへ行こう」が胸に突き刺さるが、映画中もっとも不吉と感じた演奏は、物語の出口でループするディラン本人によるハーモニカだった。
フィルムにじっとりと取り憑いた魔を祓うためにそのシーンはあるので、こちらの身体は爆音で清めたい。
どんな思いがあったとしても、たとえ何が起こったとしても、ディランの音楽に関わったとたん、だれもがそれまでの生き方を疑うことになった。
困った事に、この映画はその分身たちが指差す「IF...」に満ちている。一体どうしろというのだ?
─直枝政広(カーネーション)