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世界の実験映画の「今」が観れる!

イメージフォーラム&No Fun Fest 全面協力:The World 公開記念オールナイト
〜 Image & Sound Eternity 〜

10 月10 日(土)  23:00 スタート
当日:2,700 円均一/セット券:3,800 円
※オールナイト入場券+『The World』のレイトショー入場券のセット券です(オールナイトとは別日での使用も可能です)

牧野貴、ジム・オルーク、西川智也(実験映画作家/ニューヨーク州立大学)が「映像 と音楽の競合」をテーマにセレクションした作品や、イメージフォーラム所蔵の 二作品、“No Fun Fest in JAPAN” と題してニューヨークで毎年開催されてい る世界最大のノイズ音楽祭No Fun Fest の映画部門第一回上映作品の一挙日本 初上映など、この日にしか観れない珠玉のラインナップ。
「実験的な映像と音楽による、物語主導でない映画の体感芸術」が、この夜のため に世界中から集結する。
音と映像がその極北で対峙・共振して時を超える、“ 永遠” の一夜!


急遽決定!
60年代から80年代までの日本のフリー・ミュージックを代表する一人、故高柳昌行のライヴ・シーンもふんだんに見ることができる『北走譚』(若き日の大友良英さんの姿も見られます)を、特別上映!




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牧野貴、ジム・オルーク、西川智也が選ぶ特別作品

大城真 "with"  NEW!
副島輝人 "北走譚"  NEW!
牧野貴 "Resolution, Synthesis, Re-composition"  NEW!
Paul Clipson "Corridors"
David Dinnell"Physical Changes"
斉藤大地 "Tress of Syntax, Leaves of Axis"
Ben Russell "Black and White Trypps Number Three"


イメージフォーラム提供作品

詩集「ディヴァン」監督:ヴェルナー・ネケス
波長  監督:マイケル・スノウ


No Fun Fest 2009 in JAPAN Infinite Sound&Image より

Makino Takashi + Jim O'Rourke "The Seasons" 30 分
C.Spencer "Yeh Eclipse" 7.5 分
Prurient/Dominick Fernow "Spins the worlds wheel again" 6.3 分
Sarah Lipstate(NOVELLER) "Interior Variations" 5 分
Megan Ellis + Carlos Giffoni "LIFT" 5 分


シークレット上映あり



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作品情報

大城真作品『with』
DV/15分/2009年

副島輝人作品『北走譚』
音楽:高柳昌行
8ミリ/42分/1985

牧野貴 "Resolution, Synthesis, Re-composition"
音楽:CarlStone
ビデオ/23分/2009
Takashi MAKINO "Resolution , Synthesis , Re-composition"
Music : Carl Stone
8mm 35mm→video 2009
解体、変形、再構成というキーワードを軸に作られた、 映像作家と音楽家による哲学的共演。呼吸のような緩やかな音楽の中、網膜の裏の風景を発見する様を描いた。

Paul Clipson "Corridors"
音楽:Jefre Cantu-Ledesma
8ミリ/25分/2007
Paul Clipson "Corridors"
Sound: Jefre Cantu-Ledesma
8mm, 25 min., 2007
日常の断片をモチーフとする映像は、幾層にも重なりながら疾走し、音はその波長を振るわせながら反復し加速する。複雑に絡み合う時間と空間に迷いはなく、映像は確かな軌道を描き出す。

David Dinnell "Physical Changes"
音楽:Jon Mueller
ビデオ/36分/2009
David Dinnell "Physical Changes"
Sound: Jon Mueller, Marcus Schmickler, Jim Schoenecker, and Fred Lonberg-Holm arrangement by Jim Schoenecker,
video, 36 min., 2009
映像はその性格を変えながら現世の本来の姿を表し、無常の中に存在する生を映し出す。音は映像の変化と同調しながら空間を埋め尽くす声となり、幻想的な映像を呑み込んでいく。

斉藤大地 "Tress of Syntax, Leaves of Axis"
音楽:MalcolmGoldstein
35mm/10分/2009
Daïchi SAÏTO "Tress of Syntax, Leaves of Axis"
Sound:MalcolmGoldstein
35mm, 10 min., 2009
呼応する映像と音は規則性と即興性を保持し、持続的な緊張感をもたらす。色はスクリーンから溢れ出し、音は時間と空間を切り刻んでいく。加速し続ける映像は具象から抽象へとそのフォルムを変え、映画芸術のひとつの方向性を示す。

Ben Russell "Black and White Trypps Number Three"
音楽:ライトニング・ボルト
DV カム(オリジナル・フォーマット35mm)/ 12 分/ 2007
※ハンブルグ国際短編映画祭2009 No Budget Jury Award 受賞作品
Ben Russell "Black and White Trypps Number Three"
Sound: Lightning Bolt
35mm→DVcam, 12min., 2007

詩集「ディヴァン」
監督:ヴェルナー・ネケス 音楽:アンソニー・ムーア(スラップ・ハッピー)
16 ミリ/ 60 分/ 1973

この映画は次の5部からなるアンソロジー・フィルムであり、『ヒュニンゲン』は独立しても上映さ れる。1 部『スン・ア・ルム』(16 分)2 部『アルテルナティム』(15 分)3 部『カンティレーネ』(17 分) 4 部『モト』(16 分)5部『ヒュニンゲン』(21 分)イスラム教徒の有名な作品やゲーテの「西東詩集」 を想起させる題名のこの作品は一種の詩的なアルマナック<ごった煮>である。そこにはネケスの初 期作品を思い出させる習作や『T-WO-MEN』の未使用フィルムや、全く新しい実験を試みたフィル ムが詰め込まれ、一見無秩序なスケッチブックの中でネケスらしい要素が全体にちりばめられている。 音楽は、ネケス作品の多くを手掛けるアンソニー・ムーア(スラップ・ハッピー)。

ヴェルナー・ネケス(Werner Nekes )
1944 年生まれ。ドイツを代表する実験映画作家であり、「映画前史」の研究家、コレクターの第一人者。

波長
監督:マイケル・スノウ 音楽:トム・ウルフ
16 ミリ/ 45 分/ 1966-67
この空間はカメラの(観客の)目から出発し、ついで空中、さらにスクリーン上、そしてスクリー ン(心)のなかに存在する。映画は一番広い視野から最後の一番狭い視野まで45 分かけて進む連 続的ズームである。24 メートルあるロフトの一方の端にカメラを固定、他方の窓の列と道路を撮っ た。この環境とそこで起こる出来事は宇宙的に見て等価である。部屋(ルーム)と画角(ズーム) は死を含む4 つの人間的出来事によって中断される。それぞれの場面の音は、同時録音、音楽、話 し声だが、40 分間に最低50HZ から最高12,000HZ にいたるサイン波の電子音と同時に起こる。
それは、映画と音楽のみが提供しなければならぬ予言と記憶の贈り物を活用しようとする、完全な グリッサンド(映画のほうはクレッシェンドだが)であり分解スペクトラムである。

マイケル・スノウ(Michael Snow)
1929年トロント生まれ。美術家、ジャズ・ミュージシャンでもあり、写真・映像他分野でも活躍している。



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ポール・クリプソン Paul Clipson
ポール・クリプソンの作品はスペイン、ドイツ、オランダ、イタリア、スイス、ニュージーランド、ロシア、アメリカ、日本など国境を越えて数多くの画廊、映画祭、パフォーマンス・イベント等で紹介されている。クリプソンはフィルム、ヴィデオ、紙媒体で作品を制作し、フィルム映像を使ったライヴ・パフォーマンスやインスタレーション作品をサウンド・アーティスト及び演奏家と共同制作している。作品「コリドアーズ」(2007年作)は、サウンド・アーティストであるジェフリー・カントゥ・リディズマとのコラボレーション作品で「ライツ・アンド・パーフェクションズ」(2006年作)「コンステレーションズ」(2006年作)「ファントム・ハープ」(2008年作)「スフィンクス・オン・ザ・セーヌ」(2008年作)「ウィズィン・ミラーズ」(2009年作)でも共同制作している。「コリドアーズ」のオリジナル・フォーマットは8ミリフィルムですが、当上映はビデオ版での紹介となります。

Paul Clipson has shown his films internationally in various galleries,festivals and performance venues in Spain, Germany, The Netherlands,Italy, Switzerland, Japan, New Zealand and Russia, as well as throughout the U.S. He works primarily in film, video and on paper,often collaborating on films, live performances and installations with sound artists and musicians. Corridors (2007) is a collaboration with a sound artist Jefre Cantu-Ledesma, whom Clipson has also collaborated for The Lights And Perfections (2006), Constellations (2006), The Phantom Harp (2008), Sphinx On The Seine (2008), and Within Mirrors (2009). The original format of Corridors is super 8 film.

デイヴィッド・ディネル David Dinnell
フィルム・ヴィデオ作家であるデイヴィッド・ディネルは、現在アメリカのウィスコンシン州ミルウォーキーを拠点とし、映像キュレーターとして活躍している。作品「ミデン」(2007年作)は茨城県筑波山で撮影した作品で、ロッテルダム国際映画祭、アンソロジー・フィルム・アーカイヴズ(ニューヨーク)、ソウル実験映画祭、イメージズ映画祭(トロント)、イフラヴァ国際ドキュメンタリー映画祭(チェコ共和国)等、数多くの映画祭で上映された。作品「フィジカル・チェンジズ」は、パーカッショニストであるジョン・ミュラーの「フィジカル・チェンジズ・プロジェクト」の一環として制作したコラボレーション作品で、ジョン・ミュラー、マルクス・シュミックラー、ジム・ショーネカー、フレッド・ロンベルク・ホルムが演奏し、編曲はジム・ショーネカーが担当した。

David Dinnell is a film and videomaker currently based in Milwaukee,USA where he works as a cinema programmer. His previous work MIDDEN(20 min, 2007) was recorded around Mt Tsukuba in Ibaraki Prefecture and was screened at numerous venues including the International Film Festival Rotterdam, Anthology Film Archives (NYC), EXiS festival(Seoul), Images Festival (Toronto) and the Jihlava International Documentary Film Festival (Czech) among others. Physical Changes is a collaboration with percussionist Jon Mueller for his Physical Changes project; audio by Jon Mueller, Marcus Schmickler, Jim Schoenecker, and Fred Lonberg-Holm; arrangement by Jim Schoenecker.

斉藤大地 Daïchi SAÏTO
斎藤大地は日本で生まれ、アメリカで文学と哲学を学び、インドでヒンディー語、サンスクリット語を学んだ後にモントリオールで映画制作を始める。モントリオールでは実験映画の制作活動を支援する組織「ダブル・ネガティヴ」の創設に携わり、現在も組織の中心人物として活動している。彼の作品はニューヨーク映画祭、トロント国際映画祭、香港国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭など世界の主要映画祭で発表されている。斎藤は、作曲家で即興音楽理論家でもあるヴァイオリン演奏者マルコム・ゴールドシュタインと「オール・ザット・ライズ」(2007年作)「トゥリーズ・オブ・シンタックス、リーヴズ・オブ・アクシス」(2009年作)を共同で制作している。「トゥリーズ・オブ・シンタックス、リーヴズ・オブ・アクシス」のオリジナル・フォーマットは35ミリフィルムですが、当上映はビデオ版での紹介となります。

Originally from Japan, Daïchi SAÏTO studied literature and philosophy in the U.S. and Hindi and Sanskrit in India before turning to filmmaking in Montreal, where he co-founded Double Negative, a Montreal-based film collective dedicated to experimental filmmaking. SAÏTO’s films have been screened at major film festivals, including New York Film Festival, Toronto International Film Festival, Hong Kong International Film Festival, and International Film Festival Rotterdam. SAÏTO has been collaborating with Malcolm Goldstein, a composer, writer, and violinist, for All That Rises (2007) and Trees of Syntax, Leaves of Axis (2009). The original format of Trees of Syntax, Leaves of Axis is 35mm film.